山陰亭

原文解説口語訳

『菅家文草』01:012

八月十五夜、  八月十五夜、
月亭遇雨待月  月亭にて雨に遇ひ月を待つ
〈探韻得无〉  〈韻を探りて无を得たり〉

月暗雲重事不須  月暗く雲重なれども 事たず
天従人望豈欺誣  天は人の望みに従ふ あに 欺誣ぎふせんや
夜深纔有微光透  夜深くして わづかに微光のとほること
珍重猶勝到暁無  珍重ちんちようす なほ暁に到るまで無きに勝る

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口語訳

八月十五日の夜、
月亭で雨に遭遇し月(の出)を待つ
〈探韻して「无」を得た〉

月は陰り雲が重なっていても 構わない
天は人の期待に応える どうして(人を)だますだろうか
夜がけて かろうじて微かな光が射し込んできた
ありがたい それでも夜明けになるまで出ないよりは良い

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