山陰亭

原文解説口語訳

『菅家文草』02:179

夏日、四絶(1) 苦熱  夏の日、四絶(1) 熱きに苦しむ

未出炎蒸天地鑪  炎蒸えんしょうなる天地のゐろりを出でず
況行世路甚崎嶇  いはんや 世路を行くことのはなは崎嶇きくならんや
家児不放山林去  家児かじは山林に去ることをゆるさず
苦熱庸材一腐儒  熱きに苦しむ 庸材ようさいの一腐儒ふじゆ

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口語訳

夏の日、絶句四首(1) 熱さに苦しむ

蒸し暑い天地の火鉢から出られないようだ
まして 世間を進むことのひどく険しいことといったら
(だが)子供がいると(暑さと艱難な世間を逃れて)山中に行くことはできない
熱さに苦しむ 凡庸な一人の腐れ儒者

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