山陰亭

原文解説口語訳

『菅家文草』04:283

春詞、二首(2)

雨後江辺草染来  雨後の江辺 草染来めたり
遥思去歳始花梅  はるかに思ふ 去歳きょさい始めてはなさきし梅
帰鴻若当家門過  帰鴻 きこう し家門にぎるべくんば
為報春眉結不開  ためしらせよ 春眉しゆんびの結びて開かざることを

▼ 末尾へ▲ 先頭へ

口語訳

春の詩、二首(2)

雨上がりの水辺を 草が(青々と)染めている
遥かに思うのは 去年始めて咲いた(自宅の)梅のこと
(北へ)帰る雁よ もし(我が)家の門を訪れようとするのなら
(私の)ために(梅に)告げておくれ (主人は)春なのに(物思いで)愁眉しゅうびを開くことはないのだと

▼ 末尾へ▲ 先頭へ


トップこのサイトについて3分で読む菅原道真みちざねっと・きっずFAQ読者アンケート
苦しい時の神頼み普通の人のための読書案内漢詩和歌快説講座作品一覧「研究文献目録」補遺

(C)1996-2024 Makiko TANIGUCHI. All rights reserved.
http://michiza.net/jcp/jcpkb283.shtml