山陰亭

原文解説口語訳

『菅家文草』04:308

冬夜、九詠(1) 不睡  冬の夜、九詠(1) ねむらず

不睡騰騰送五更  睡らざること騰々とうとうとして 五更 ごかうを送る
苦思吾宅在東京  はなはだ思ふ いへ東京とうけいることを
竹林花苑今忘却  竹林 花苑くわゑん 今や忘却ばうきやくせん
聞道外孫七月生  聞道きくならく 外孫ぐわいそん七月に生まれたりと

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口語訳

冬の夜、九首(1) まどろむことなく

まどろむことなくぼんやりと 未明を過ごす
ひたすら思う 左京にある我が家のことを
竹林も 花園も 今や(私の事を)忘れ去ってしまっただろう
聞くところでは 今年の七月(嫁いだ娘に)孫が産まれたという話だ

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