山陰亭

原文解説口語訳

『菅家文草』04:315

冬夜、九詠(8) 水声  冬の夜、九詠(8) 水声

夜久人閑也不風  夜久しく人しづかにして また風あらず
潺湲触聴感無窮  潺湲せんゑんとして聴くに触れ 感きはむること
石稜流緊如成曲  石稜せきろう 流るることきびしくして 曲をすがごと
疑是湘妃怨水中  うたがふらくは 湘妃しやうひの水中にうらむかと

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口語訳

冬の夜、九首(8) 水の音

夜は長く人は静か また風も吹かない
さらさらと(流れる音を)耳にすると 果てしなく心が動く
切り立った石を(水が)流れるさまは あたかも音楽となるようだ
湘水しょうすいの女神たちが(亡きしゅん帝を想って)水の中で悲しんでいるのだろうか

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