山陰亭

原文解説口語訳

『菅家後集』474

感吏部王弾琴、応制〈一絶〉  吏部王りほうおうきんを弾くに感ず、せいに応ず〈一絶〉

栄啓後身吏部王  栄啓えいけいが後身なる吏部王りほうおう
七条絲上百愁忘  七条のいとの上に百愁を忘る
酒酣莫奏蕭蕭曲  酒たけなはなれど奏するかれ 蕭々せうせうたる曲
峡水松風惣断腸  峡水松風 べてはらわたを断つ

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口語訳

式部卿しきぶきょう本康もとやす親王)のきんの演奏に感じ入る、みことのりに応じて〈絶句一首〉

(琴の名手)栄啓期えいけいきの再来たる式部卿
七本の弦の上(で奏でる音)に数多の憂いを忘れる
酒宴の最中とはいえ演奏なさらないで下さい もの寂しい曲は
(あなたが弾く)「三峡流泉」や「風入松」の曲は 皆ひどく(聴衆を)悲しまるのです

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