山陰亭

原文解説口語訳

『菅家後集』506

晩望東山遠寺  くれに東山の遠寺を望む

秋日閑因反照看  秋日 しづかに反照はんせうりて
華堂挿著白雲端  華堂くわだう 挿著さしはさむ 白雲のはし
微微寄送鐘風響  微微びびとして寄送 きそうす 鐘の風ふうきやう
略略分張塔露盤  略略として分張ぶんちやうす 塔の露盤 ろばん
未得香花親供養  香花 みづから供養することを
偏将水月苦空観  ひとへに水月をもつねんごろに空観す
仏無来去無前後  ほとけ来去らいきょすることく 前後すること無し
唯願抜除我障難  ただ願ふ 我が障難しやうなん抜除ばつぢよせんと

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口語訳

夕暮れに東の山にある寺を遠望する

秋の日は 静かに照り返されて(山寺が)見える
美しい建物は 白い雲の端に掛かっている
かすかに送る 梵鐘ぼんしょうの響き
少し分かれ広がる 仏塔の九輪 くりん
香や花を手づから捧げることはできない
(そこで)ひたすら水に映る月によってあらゆる物は実体がないと一心に観想する
仏は行ったり来たりせず 先立ったり遅れることもない
ただ願う (御仏が)私の災いを抜き去るようにと

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