山陰亭

臂岡天満宮(7KB)
臂岡天満宮

所在地:兵庫県伊丹市鋳物師いもじ
 交通:JR宝塚線・北伊丹駅下車
    伊丹市バス・坂ノ下バス停下車
    阪急バス・北村バス停下車

対話から得る豆知識

対話から得る豆知識

(傾向)相手が話好きだと助かります。
(対策)まずは軽く御挨拶してみましょう。

 最寄りのバス停は坂ノ下です。阪急伊丹線の伊丹駅から、1時間に1〜2本程度市バスが出ています。あるいは石橋(大阪府池田市)−西宮にしのみや(兵庫県西宮市)を結ぶ1時間に0〜2本の阪急バスを利用します。北村バス停から国道171号線を西宮方面へ進み、坂ノ下バス停のすぐ先に境内への入口があります。ただしコンクリートの急な坂道ですので、いささか歩きにくいです。
 境内は少々広め。地元民御用達の鎮守社としては、比較的きちんと整備されている印象を受けました。

 ところで、伊丹市教育委員会による案内板には、なかなか面白いことが書いてありました。
 「臂岡」という一風変わった社名は、大宰府への道中でこの岡に立ち寄り、「あられ茶」を飲みつつひじを枕に休んだことに由来すること。出立に際して大きなおむすびを大量に作って差し出し、道中の無事を祈ったので、今でも祭事の時にはおむすびを参拝客に配ること。お茶とおにぎりってまるで駅弁。そして肘を枕に臥す、楽しみはその中にあり……、なんてね。

 臥牛は朱色の鳥居と祠に囲まれ、箱入り娘状態でした。インドア派とは珍しいと思いきや、反対側にアウトドア派を発見。なぜか幣まで背負っています。どちらもマントを掛けられており、大事にされているようでした。

屋外の臥牛(左)と屋内の臥牛(右)(14KB)
屋外の臥牛(左)と屋内の臥牛(右)

 かっぽう着姿で社務所にいたのが先代の奥さんで、いかにも人と話をするのが好きという雰囲気を放っています。そこで「あれ何です?」と単刀直入に尋ねてみたのが、社殿右手前、飲食店の箸立てのごとく、竹筒に大量に突き刺さっていた箸の正体。

謎の箸立て(6KB)
謎の箸立て

 これは願掛けに使う小道具でした。年齢分の本数だけ手に握って、社殿の周囲を回るという風習があるんだとか。「受験生が母子で回られていますよ」と言われ、「じゃあお母さん、年齢にサバ読めませんね」とまぜっ返すと、きっちり笑ってもらえました。してやったり。現在のは娘さんが宮司なのですが、狩衣姿で仕事に忙殺されていたので御挨拶できなかったのが少々心残り。

 北村バス停でバスを待っていると、なかなか来ないバスに対し、分刻みで飛行機が轟音を響かせながら頭上を飛んでいきます。空港に近い土地柄ゆえですが、空飛ぶ鯨の白い腹を見上げながら、会社名や機種を考えていると、少しは気が紛れるのではないでしょうか。この空が福岡につながっているのかと思うと、変にしんみりしてしまうんですよねぇ。あまりにビジネスライクなデザインの伊丹空港ターミナルビルは、旅をすることに対するワクワク感が生まれにくく、はっきり言って好きではないのですが……。

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