山陰亭

天神社(7KB)
天神社

所在地:広島県廿日市市宮島町
 交通:宮島航路・宮島桟橋下車
    松大汽船・宮島桟橋下車

回廊大逆走宮島で牡蠣三昧

回廊大逆走

(傾向)本当にないんですよ、書く所……。
(対策)マイ油性ペン、1本あれば重宝します。

 広島から宮島口まで、JR山陽本線は400円、広島電鉄は360円。宮島までのフェリーはJR・松大汽船共に170円。広電のフリーパスを使えば広電と松大汽船が1日乗り放題で840円で済みます。ところが、広電はJRの倍近くの時間(約1時間)掛かるという弱点があり、移動時間を優先するとJRを選択することになります。そしてJR宮島行きの船のみ、船着き場からかなり離れた厳島神社の鳥居付近まで大回りするのです。

海上から見た厳島神社(8KB)
海上から見た厳島神社

 宮島と言えば鹿。餌があろうとなかろうと、誰彼かまわず寄ってくる奈良公園の鹿と互角の接近戦を覚悟して行ったはずが、妙におとなしい。人間を警戒するのでも、馴れ馴れしく近寄るのでもなく、ただそこにいるだけ。カメラを向けても手を出して触っても平然としています。鹿に言わせれば「ああ、そこにいるの、ふーん」てな感じ。めいっぱい放置プレイにさらされるホモサピエンス一同。

宮島の鹿(6KB)
宮島の鹿

 それもそのはず、島内では餌付け禁止が徹底しているからなんです。餓死させるのは可哀想だと批判の声はあるんですが、餌付けで動物が凶暴化したケースがあるので、一定の効果はあるようです。もちろん外でお弁当なぞを広げていると寄ってくるので、ピクニックごっこはできません。食料を確保しつつ距離を置くのが野生動物との賢いつき合い方なのではないかと感じました。

 船着き場から商店街に入り、歩き続けること約10分でようやく厳島神社に到着します。流れ作業的に拝観料を払い、回廊の中へ。

厳島神社(8KB)
厳島神社

 満潮が近づけば床下浸水の光景を期待し、事前に満潮時刻も調べておいたものの、満潮の1時間前になっても床下は地面が露出しています。日々の干満だけでなく、大潮の時期を見計らって行かないと水上の楼閣には出会えないのかも知れません。

 周遊コースの終わり近く、明らかにメインルートから外れた場所に絵馬掛所があり、その先に天神社があります。朱塗りになっていないので地味さが際立ちます。平清盛ゆかりの神社に天神社があるのは神戸の北野天満神社と同じ理屈なのかと思いきや、16世紀後半に毛利隆元が創建したものでした。

 授与所でおみやげ用の一筆箋と一緒に絵馬を求め、何も考えずに袋詰めしてもらったら、天神社の前まで来て立ち尽くす。……どこで書けばいいんだ、コレ(呆然)。しかもボールペンしか持ってきてないし。
 慌てて授与所まで逆行し、「すいません、ペン貸して下さい!」と直訴。いやー、だってさー、絵馬掛くる所に絵馬書く所ないなんて誰も思わないじゃないですか。(←北野天満宮方式にすっかり慣れっこ)専用の記入場所が見当たらなかったので、芳名帳の脇で書いてしまいました。

 入口から出口まで一方通行ですので、社務所であれこれ求める暇を除けば、拝観そのものはあっさり終了してしまいます。別料金で宝物館にも入りましたが、15分も掛からずに見終わった(展示室が1部屋しかなく、お目当ての平家納経も複製だったのが大きい)ので、食事と土産物屋に時間を取られた印象があります。

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宮島で牡蠣三昧

(傾向)うまいけど量多過ぎ。
(対策)複数名でご注文を。

 観光地の食事はまず期待できないので、食いしん坊としてはあまり嬉しくない。しかし広島市内で昼食を取っていると、帰りの電車に間に合わず、しぶしぶ苦渋の決断。もちろん駅弁という選択肢もありますが、名物駅弁の穴子が大の苦手。山陽新幹線の車内で空腹と穴子飯の二者択一を迫られて空腹を取った位なので。
 宮島なら(質はともかく)牡蠣だよね〜、と食べログを物色。あー、ここが有名な店なのね。……ん? 知名度はイマイチだけど妙に点数が高い店があるぞ? とチェックしたのが「牡蠣屋」という新しくできた飲食店。それにしても直球ストレートな店名です。

 内装は黒を主体にしたモダンシックな雰囲気。しかし行列のできている有名店をよそに、結構空いている御様子。内装が凝っている店って、「女の子にウケるから大所帯で行くには使えるけど、味と価格のバランスがなってない店」が多いんですよねぇ。不安になってしばらく逡巡した後、覚悟を決めて入店。1階のカウンター席に案内される。イラスト書きのメニューに少なからずとまどう。オシャレより見てくれより、食事は中身、写真の方が断然分かりやすいんですよね。空腹時に想像力動員したくないし。
 最初は牡蠣フライ定食を頼んだものの、色々試食したくなったので、アラカルトへ方針を変更。

焼牡蠣(7KB)
焼牡蠣

 定番の焼牡蠣。1個250円を2皿。客寄せの意味も兼ね、店頭で炭火を使って焼いているのを、焼き上がり次第運んできます。牡蠣って火を通すと情けないまでに小さくなりますけど、かなり大きい姿のまま出てきました。白ワインや生牡蠣を追加してプチ宴会路線も可能ですが、予算が一気に跳ね上がるので遠慮しておきましょう。

赤だし(6KB)
赤だし

 赤だし。400円。グリコーゲンのエキスを期待したものの、それほどでもなし。これは注文しなくても良かったかな。身も入っていなかったと思います。

牡蠣フライ(7KB)
牡蠣フライ

 牡蠣フライ。1皿6個で1000円。ケチャップ・タルタルソース・レモンが添えてあります。タルタル好きなのでレモン汁とダブルで味つけして食べてみます。身がおっきい〜、しかも柔らかい〜(悦楽)。縮こまった固い身に、茶色いパン粉の皮をまぶしたような、今までの牡蠣フライは何だったんでしょう。スーパーで買ったり、家で揚げるような食べ物じゃなかったんですね。
 しかしむさぼり食ううちに、ボリュームが結構あることにようやく気がつく。うう、これじゃ牡蠣攻め状態だ、ハーフサイズが欲しい……(半泣)。隣で焼牡蠣1個だけ注文しているお兄さんに、珍しく「食べます?」と言いそうになりました。

牡蠣むすび(5KB)
牡蠣むすび

 ご飯も牡蠣にしたいけど、量が多いのはちょっと、と選んだ牡蠣のおむすび。250円(だったかな?)。具なしの牡蠣めしを握って海苔を巻き、上に牡蠣をトッピングしたもの。手軽に牡蠣めし気分が味わえる反面、牡蠣とご飯を一緒に食べられないのが玉にキズ。

 お会計はしめて2000円ちょっと。1000円以内でまとめるには辛いと思いますが、プチ贅沢が許容される観光地の食事としてはかなりコストパフォーマンスがよろしいのではないでしょうか。他の人にじゅうぶん紹介できるレベルです。満足満腹。複数名で行くなら、牡蠣ご飯定食と牡蠣フライ定食を頼んでシェアし、焼牡蠣を適宜追加すれば1500円程度で一通り楽しめますね。
 お女将さん、「食べログでも大好評!」と記事を印刷して店頭の看板に貼り出せば、もっと客足伸びると思いますよ。

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