山陰亭

神明神社(6KB)
神明神社

所在地:京都市下京区神明町
 交通:京都市営地下鉄・四条駅下車

文子社再び

文子社再び

(傾向)京都はどこに天神社があるか分からない。
(対策)今日は近道、明日は寄り道。

 四条烏丸の交差点からワンブロック南下して左折。綾小路あやのこうじ通を東へ150mほど歩けばあります。由緒書きによれば、法性寺ほっしょうじ関白こと藤原忠通ただみち(院政期の政治家)の邸内にあった鎮守社が寺院になり、明治初頭の神仏分離で神社だけが残ったとのこと。藤原氏とくれば春日大神ですが、祭神は天照大神です。大丸京都店の裏手を歩いていたら、不意に「文子天満宮」の文字があって驚いたのですが、こちらは小学校の敷地内にあったのを神明神社に合祀したものでした。

 忠通について、知人から「忠平ただひら(基経の子、藤原摂関家の中興の祖)と頼通よりみち(道長の子、宇治の平等院で有名)から1字ずつ取った」名前と聞かされ、何てイージーな命名方法だと思ったのですが、さすれば弟の悪左府あくさふ頼長よりながは「頼通と道長を足して2で割った」名前ということになります。やっぱお手軽……。しかしこの安直な名前の兄弟が氏長者うじのちょうじゃ(一族の長)を象徴する宴会用テーブルウェアの相続権をめぐって対立し、天皇家の跡目争いや武士をも巻き込んで骨肉の争いに発展してゆくのですから恐ろしい。もっとも、源為朝ためともが出した奇襲作戦を「夜討ちなんて卑怯だ!」と蹴った頼長の一言であっけなく勝負はついてしまうのですが。

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