山陰亭

松風天満宮(8KB)
松風天満宮

所在地:京都市東山区知恩院山内林下りんか
 交通:京都市バス・知恩院ちおんいん前バス停下車

提灯で直撃「日本一」の狛犬

提灯で直撃

(傾向)ここはれっきとしたお寺です。
(対策)休日に行くと期待できるかも。

 バス停のすぐ近くに知恩院の総門がありますが、そこを抜けてすぐ左手にあります。天満宮の名を冠し、鳥居までありますが、実際は知恩院系列の「松宿院」というお寺です。
 知恩院は浄土宗の総本山です。松風大僧正という高僧が、徳川将軍家の庇護を受けて寛永年間(17世紀前半)にこの寺を中興するにあたり、平安末期の漂泊歌人西行さいぎょう法師が筑紫観世音寺で感得したという伝承を持つ天神像に大伽藍造営を祈願しました。そして事業成功後、知恩院境内にこの天神像を祭りました。「松風」の名はむろん彼の法名に由来しますが、「松宿」の名前も「松風の宿」の省略形なのだとか。
 明治の神仏分離令で廃絶・分離移転してもおかしくなかったのですが、中興の祖ゆかりの天神様をむげにできなかったのか、神仏習合状態のまま現在に至っています。そのため、お寺なのに初天神を行うそうです。

 普段は門を閉めていますが、幸運にも住職のお内儀さんが中に招き入れてくれたので、色々と話を聞くことができました。件の天神像は天皇家から拝領したという話も出てきたように記憶していますが、その辺の真偽は良く分かりません。
 たまたま用事ついでに立ち寄ったのですが、ちょうどキリシマツツジや牡丹の花が咲き乱れる時期でした。キリシマツツジといえば、ゴールデンウィークの長岡天満宮で真っ赤に燃えさかる赤いツツジですね。そういえば長岡天神の近所には乙訓おとくに寺という牡丹の名所がありましたっけ……。ダイジェスト版で足して2で割ってみました、というわけではないんですけどね。

 天神社の定番、臥牛は赤い前掛けに花柄のコートを羽織り、同じ柄の座布団の上に座っています。思いっきり大切にされてますよ〜、といった感じの出で立ちですが、何を思ってか、神様に背を向け、訪問客の方を向いていました。

臥牛(6KB)
臥牛

 とりあえずお参りをと、恒例の二礼二拍手に挑戦。建物の正面に掲げられた大きな提灯を背に、軽く一礼して正面に立ち、まず一礼……、バンッ! 二礼……、ガンッ! 提灯で後頭部を立て続けに直撃され、さすがに正中から体を外さざるを得ませんでした。紙と竹だからいいものを、これが無機物の集合体だったら、笑い話にもなりませんね……、ハハ。

 境内を延々と撮影していてふと見上げたら、奥さんが2階のベランダで洗濯物を干していました。生活感あふれてますけど、その分だけ由緒書きがないか尋ねるタイミングを測るのに苦労しました。

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「日本一」の狛犬

(傾向)お墨付きの観点が違うぞ、それ……。
(対策)狛犬好きは顔を見、一般人は材質を見る。

 境内には木々に埋もれるようにして、2頭の狛犬がいます。

狛犬(8KB)
狛犬

 この狛犬、黄色い釉薬を掛けて焼き上げた陶器製という、非常に珍しいものです。同じものが神戸の生田神社にあったそうですが、震災で破損してしまったとか。石ではなく焼き物という点で希少価値があるのですが、狛犬の専門家に「日本一怖い顔」とか何とか評されてしまったので、世の狛犬好きの人々は怖い顔見たさに訪れるそうです(笑)。確かにいかつい顔ですけどね。

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