山陰亭

菅原神社(5KB)
菅原神社

所在地:大阪府堺市堺区戎之町東
 交通:阪堺電気軌道阪堺線・花田口電停下車

路面電車で歩こう堺の天神さん泉南大寺

路面電車で歩こう

(傾向)大阪市内の段階でここまで遊べる。
(対策)住吉さん参拝は外出の口実に使える。

 「大阪の動く広告塔」阪堺電軌は本数が非常に多く、料金体系も「同一市内」「大阪市−堺市間」しかないので単純明快です。
 事前に小銭を用意するのは路面電車のお約束なのですが、他の鉄道から乗り換える際、ちょっと頭を使います。駅名が違うんですね。

 上町線と阪堺線は住吉電停で乗り換え。料金を払って上町線を降り、乗換券片手に住吉大社を見物するのも、意味のある寄り道です。太鼓橋の急勾配は見事なだけに着物で初詣に行くのは大胆だとか、閉門時間が几帳面に早いとか、本殿が四つもあるので祭神を把握しておかないと格好悪いとか。しかも宇多上皇が吉野宮滝へ行った際、帰路に参拝しているので、随行した道真も来ていました。

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堺の天神さん

(傾向)なるほど確かに南蛮都市。
(対策)和洋折衷を堪能しよう。

 いよいよ大和川を越えて堺市に入ります。市内にいくつ駅があるか数えるだけでしばらく遊べそうなほど広い街で、隣接する美原町を吸収合併して政令指定都市に昇格したのも納得できるところです。道路も広く、歩道の中央に円形のベンチが並んでいても狭くない。この歩道、自転車で走ったら楽しいだろうなと思うほど……。そう、堺市は刃物と自転車が特産品なのです。
 もう一つ傑作なのが、堺駅(南海本線)と堺東駅(南海高野線)の間を走るシャトルバス。花田口は通らないので、見物するならひと駅先の大小路おおしょうじ電停で降りることになりますが、金色ボディーに立ち並ぶ南蛮人に驚かされることうけあいです。

 とりあえず花田口で電車を降り、ザビエル公園を横目に大小路方面へ1ブロック歩き、左折すると神社に到着。女性宮司が蛍を飼育しているそうなので、初夏に行くのが正しいのかも。
 てっきり境内は狭いと思っていたのですが、予想に反しかなり広い。実は戎神社もありまして、そちらの方が建物も大きいのです。天神社の境内に恵比寿神社を移転させたはずが、地名も「戎之町」です。肝腎の天神社は境内の片隅にあり、末社かと見間違える程です。
 そしてお約束の牛の石像。最近いい感じの牛に出会うことが多いので、機嫌良く撮影していたら、脇で飼育されている犬の吠えること吠えること。

臥牛(6KB)
臥牛

 神社を出て北東に進むと、堺大和高田線という太い道路に出ます。左に行くと電停に戻りますが、おみやげ狙いなら右方向へ。泉陽高校の手前に「天神餅」といういかにもな名前の和菓子屋があります。
 とりあえずネーミングにつられて「堺の天神さま」を購入。カステラ風の皮で青梅のジャムを挟んだ、いわば和風ブッセ(洋風どら焼き?)で、「堺の」「天神さま」なのは見かけ倒しではありません。また梅の実を1個丸ごと包んだ「梅の香」は、セロファンに「種入り」と明記してあるのがおちゃめ。この店、偶然見つけたにしては合格です。

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泉南大寺

(傾向)「大寺」は「おおでら」と読むらしい。
(対策)しかし堺市は「泉南」より「泉北」でしょう。

 承久本「北野天神縁起絵巻」には、16世紀の末、紛失した絵巻を北野天満宮が探していたところ、「泉南大寺」の蔵で発見したので奉納した、といういわくがあります。で、この「泉南大寺」、菅原神社の南にある開口あぐち 神社を指すらしいんですね。ここには発見の次第を記した承久本巻一の奥書と同筆の文書があるそうです。

開口神社(6KB)
開口神社

 明治以前境内にあった大念仏寺の通称が「大寺おおでらさん」で、今でもバス停にその名を留めています。

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