山陰亭

鏡天満宮(8KB)
鏡天満宮

所在地:福岡市博多区下川端町
 交通:福岡市営地下鉄・中洲川端駅下車

横文字頼みも程々にカメラ片手にひと駅お散歩

横文字頼みも程々に

(傾向)利便性に富むはずが、前段階で苦労します。
(対策)まずはホテルを探して下さい。

 この神社の場所を説明するには、「ホテルオークラ福岡の左隣!」の一言で片付きます。もちろん「博多リバレインの中」でもあるのですが、キャナルシティだのソラリアだのアクロスだのマリノアシティだのベイサイドプレイスだの、果てはデイトスだのマイングだの、商業施設に片っ端から横文字を付けてくれる都市だけに、どこがどこだか全っ然分からないのでした(号泣)。地下鉄の駅を出て、ホテルを探すかリバレインのガイドブックを探した方がいいと思います。ちゃんと載ってますから。

鷽鳥(3KB)
鷽鳥

 道真が博多に到着した時、姿を映したとされる鏡を御神体とするため「鏡」天満宮なのだとか。博多川に面して社殿が建てられており、境内はすこぶる狭いです。妙にコンパクトすぎて落ち着かない。写真撮ってたら通行人に変な顔されましたし……。
 追体験とか感傷とかって、耽る前によくよく場所を選ばないといけませんね。京都市中はワーワー言って勝手に盛り上がっていればそれで充分ですけど、ここは筑紫ですから。
 臥牛もありますけど、痩せぎすで……、ちょっと怖い。その横には身長より高い角柱に乗っかった鷽鳥。境内のお稲荷さんの鳥居よりも高くて、何でまた、と合いの手の一つも入れたくなります。

 ここから昭和通りか明治通りを300mほど西へ歩けば、水鏡天満宮です。無駄な寄り道のないルートですから、地下鉄で一駅移動するより、歩いた方が効率的でしょうね。それ位の追体験ごっこは許されるはず。

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カメラ片手にひと駅お散歩

(傾向)半端に遠いものの、自己満足には浸れます。
(対策)筆者に対抗したい方はどうぞ、なんてね。

 現在の場所は移転先であって、元々道真が訪れた場所ではないということは小耳に挟んでいましたが、さすがに前の場所までは分からずにそのままになっていました。ところが、たまたま太宰府天満宮の味酒さんの雑学トークに出てきましたので、翌朝散歩がてら行ってきました。

姿見橋(13KB) 薬院新川の川面(7KB)
姿見橋 薬院新川の川面

 西鉄天神(福岡)駅の次の駅が薬院駅ですが、その近くに姿見橋という橋があります。場所的にはタカクラホテルとしろやま乃湯の間。長さも高さもない、味も色気もまったくないただの道路に過ぎませんが、ここが移転元なのです。

 当時四十川しじゅうがわと呼ばれていた薬院新川の川面に、憔悴した姿を認めて道真が老い先短いことを嘆いたのだとか。橋の名前に辛うじて歴史を留めてはいるものの、周囲に説明版や石碑は見当たりませんでした。彼が博多に上陸したのはこの地だなんて風情はすっかり消え失せて久しいようです。
 せめて欄干から川面を見下ろして先人に倣おうとしたところ、距離があり過ぎて、味噌汁のように濁った水面には映る由もないのでした。嗚呼。

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