夏日、四絶(1) 苦熱 夏の日、四絶(1) 熱きに苦しむ
未出炎蒸天地鑪 炎蒸《えんしょう》なる天地の鑪《ゐろり》を出でず 況行世路甚崎嶇 況《いは》んや 世路を行くことの甚《はなは》だ崎嶇《きく》ならんや 家児不放山林去 家児《かじ》は山林に去ることを放《ゆる》さず 苦熱庸材一腐儒 熱きに苦しむ 庸材《ようさい》の一腐儒《ふじゆ 》
夏の日、絶句四首(1) 熱さに苦しむ
蒸し暑い天地の火鉢から出られないようだ まして 世間を進むことのひどく険しいことといったら (だが)子供がいると(暑さと艱難な世間を逃れて)山中に行くことはできない 熱さに苦しむ 凡庸な一人の腐れ儒者