菅原道真の経歴を現代人の感覚で説明すれば、こんな感じになるでしょうか。
- 菅原家は学者の家柄。道真も26歳で東大大学院を修了し、博士号を取得。33歳で東大教授となる。専門は中国文学および歴史学。
- 42歳で香川県知事に転出。太政大臣の執務拒否を諫める書状を送ったことから、宇多天皇の信任を受けるようになる。
- 47歳で内閣官房長官に任じられる。50歳の時遣唐大使に任命されるが、遣唐使の中止を建議し、採用される。
- 以後昇進を重ね、53歳で権大納言となり、政界のナンバー2を占める。
- 55歳で右大臣となるが、2年後大宰権帥に左遷され、帰京することなく903年59歳で病死。
- 漢詩文集に『菅家文草』『菅家後集』、編著に史書『類聚国史』『日本三代実録』(共同編纂)がある。
- 没後、皇太子の急逝・宮中への落雷・天候不順などが続き、道真の祟りによるものと認識され、最終的に最高位の正一位太政大臣を追贈される。
道真の人生については、「漢詩和歌快説講座」の解説や「苦しい時の神頼み」で詳しく書いています。主なページを挙げておきますので、興味と時間のある方はあわせてお読み下さい。
- 曾祖父・祖父・父
- 日本における八月十五夜の起源
- 道真三男説への疑問
- 両親の遺言
- 中傷と反論
- 渤海との交流
- 讃岐への転勤
- 阿衡の紛議
- 紀伝道と学者の日常
- 酒は忘憂の友ならず
- 『菅家文草』編纂のいきさつと構成
- 醍醐天皇との関係・左遷の背景
- 大宰府での生活
- 祟りと神格化
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