山陰亭

原文解説口語訳

『菅家文草』04:247

春日独遊、三首(1)  春日しゆんじつに独り遊ぶ、三首(1)

放衙一日惜残春  はなたれて 一日いちじつ 残春ざんしゆんを惜しむ
水畔花前独立身  水畔すいはん 花前くわぜんに 独り立つ身
唯有時時東北望  ただ 時々東北をのぞむことのみ有り
同僚指目白痴人  同僚どうれう ゆびさしもくさん 白痴はくち の人と

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口語訳

春の日にひとり外出する、三首(1)

役所から解放されて 一日中 晩春を惜しむ
水辺や 花の前に 独り立つ(我が)身
ただ 時おり(都のある)東北(の方角)を眺めやるばかり
職場の連中は 指差して呼ぶだろう 愚かな人だと

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