春日独遊、三首(2) 春日《しゆんじつ》に独り遊ぶ、三首(2)
花凋鳥散冷春情 花は凋《しぼ》み 鳥は散《さん》じ 春情《しゅんじやう》 冷《さ》む 詩興催来試出行 詩興《しきよう》 催来《うなが 》して 試《こころ》みに出て行く 昏夜不帰高嘯立 昏夜《こんや 》も帰らず 高嘯《かうせう》して立たば 州民謂我一狂生 州民《しうみん》 我《われ》を謂《い》はん 一狂生《いちきやうせい》と
春の日にひとり外出する、三首(2)
(晩春ともなると)花はしおれ 鳥は散り散りになり 春を楽しむ気持ちに水を差す (それでも)詩心をせき立てて 試しに出歩いてみる 夕暮れになっても(興に乗ったまま)帰らず 声高に詩句を吟じながら立っていると この国の民衆は 私のことを言うだろう 気がふれた奴だと