冬夜、九詠(7) 野村火 冬の夜、九詠(7) 野村の火
非燈非燭又非蛍 燈に非ず 燭に非ず 又蛍にも非ず
驚見荒村一小星 驚きて見る 荒村の一小星
問得家翁沈病困 問ひ得たり 家翁の病困に沈めば
夜深松節照柴〓 夜深けれども 松節の 柴〓を照らせりと
冬の夜、九首(7) 田舎の村のともしび
燭台の火でもなく ろうそくの炎でもなく また蛍(の光)でもない
(こんな夜遅くにと)驚いて眺めた 寒村に輝く一点の星
(人に)尋ねたところ (その)家の老人が病気に苦しんでいるので
深夜になっても 松明で 貧居を照らしているそうだ
http://michiza.net/jcp/jcpkb314.shtml