冬夜、九詠(8) 水声 冬の夜、九詠(8) 水声
夜久人閑也不風 夜久しく人閑にして また風あらず
潺湲触聴感無窮 潺湲として聴くに触れ 感窮むること無し
石稜流緊如成曲 石稜 流るること緊しくして 曲を成すが如し
疑是湘妃怨水中 疑ふらくは 是れ湘妃の水中に怨むかと
冬の夜、九首(8) 水の音
夜は長く人は静か また風も吹かない
さらさらと(流れる音を)耳にすると 果てしなく心が動く
切り立った石を(水が)流れるさまは あたかも音楽となるようだ
湘水の女神たちが(亡き舜帝を想って)水の中で悲しんでいるのだろうか
http://michiza.net/jcp/jcpkb315.shtml