山僧贈杖、有感題之
昔思霊寿助衰羸 昔は思へり
豈料樵翁古木枝
節目含将空送老
刀痕削著半留皮
扶持無処遊花月
抛棄有時倚竹籬
万一開眉何事在 万一 眉を開かば
暫為馬被小児騎
山寺の僧侶から杖を贈られ、感じ入って題とする
昔は思っていた 長寿は やせ衰えた体を助けになると
どうして 想像するだろう 年取った木こりの(作る) 老木の杖(を手にすると)
固い節目は 包まれて いたずらに年月を過ごす
刃物の跡は 削られて 半分表皮を残す
(杖に)助けられても 花や月を愛でるあてもない
(杖を)投げ捨てても 竹の垣根に立て掛けるのは時宜にかなっている
万が一 (私が)穏やかな心境になったら (この杖は)どうなるのか
たちまち馬となり 子供にまたがられるだろう