所在地:広島市西区天満町
交通:広島電鉄・天満町駅下車
(傾向)秀歌につける合点かとも思いました。
(対策)祈らずとても天地合人、かな?
広島駅から西広島方面へ向かう路面電車に乗り、原爆ドームの目の前を通過し、天満町で下車。坂道を上った東側、天満小学校の南にあります。
鎮座から200年も経過していないようなので天神社の中では歴史は浅い方で、境内も広くはないのですが、面白いなと思ったのが1100年祭に連動したタイムカプセル。2052年と2102年に開封する計画とのことで、1回目に開封する時点で、容器を作り中身を詰めた当事者の方々は物故者と化しているのでしょう。年号が何度変わっているのかも想像がつきません。この地が再び焦土と化すことはない……とは思いたいんですけれど、阪神大震災とか福知山線の脱線事故とか間接にでも経験してしまうと、永遠なんてどこにも存在しないのだと思いますよね。
境内の句碑に、
「心だに誠の道に叶ひなば 祈らずとても神や守らん」
「海ならずたゝへる水の底までも 清き心は月ぞ照らさん」
の2首が刻まれていました。
この2首を選んだこと自体は良いのですが、「誠の道」と「清き心」に傍線を引いてあったことに少なからず違和感を覚えました。石のひびかとも思ったんですが、定規で引いたように安定した線なので、おそらくは強調表示でしょう。
一部の語句だけ抽出してどうのこうのいう和歌じゃないだろうというのが最初の反応。もっと突っ込んで言えば、意識して誠実にふるまうのではなく、用を足すのにトイレを使うような、議論の余地のない「当たり前のこと」として誠実であれば、おのずと結果はついてくるのではないかな、と言うことです。
ええと、ここで終わらせるのもアレなので一応フォロー。
絵馬のデザインは紅白梅の枝を冠に挿した束帯天神座像なのですが、マンガタッチの軽妙な描線で文句なしにかわいかったですよ。原画を書いたのは本職の絵描きさんなのか気になるところです。