所在地:愛知県名古屋市東区白壁
交通:名古屋鉄道瀬戸線・東大手駅下車
(傾向)牛に雲に芭蕉に亀……、あと何だっけ。
(対策)乗れるものには乗ってみる。
駅の横に高校がありますが、その脇を歩いていると、角の先にあります。
16世紀初め、七つの尾を持った亀が天神像を背負って現れたという由緒を持ち、社名もこれに基づきます。ですから絵馬も思いっきり亀乗天神です。三十六歌仙絵にでも出てきそうな束帯天神をリアルな亀が乗せているという構図は、ちぐはぐなようでお似合いです。
(傾向)あるいはもう一つの名古屋城。
(対策)普通でいいです、普通で。
駅を挟んで神社と反対側には名古屋城があります。敷地内を延々歩かされるので城はあまり好きではないのですが、足を延ばして行ってみたところ、かのシャチホコは有料区域に入らないと拝めないことが判明。しかも天守閣は展示替えで休館中。すごすごと地下鉄の出入口へ引き返し、信号待ちに前方を見ると、視線の先には変な建物が。重厚長大な赤レンガの上に堂々と乗っている天守閣……。地図を開いて「名古屋市役所」の文字を認識し、しばし唖然。
歴史のある建物には和洋折衷で建てられたものがありますので、その系列だと思いたいのですが、観光地の電話ボックスや郵便ポストと同列にしか見えないのです。観光客なら間違いなくカルチャーショックを受けるでしょう。あんトーストと甘味系スパゲッティで恐怖に近い偏見を持っていたのが、まともな部分を知って冷静に評価できるようになりつつあったのですが……、やはり名古屋は名古屋なんでしょうねぇ、はぁ。