合格祈願に行く方へ、ポイントをまとめておきます。
まずどこへ行くかなんですが、評判は口コミに頼るとして、意外と見落としがちなのが相性の問題。御利益以前に、御霊系のせいか人によって合う合わないが明確に出てしまうようです。そこでお勧めしたいのが境内の下見。学校と同じですね。雰囲気がしっくりこないと参拝してもあまり意味がないような……。逆に合うところは何度行っても楽しい。お礼参りに行く甲斐があるというもの。ついでに絵馬を調達しておくと、家でゆっくり書けます。
さて冬場になり、再び出かけます。
手水場でひしゃくを右手に持ち、水を受けます。この一杯の水で両手と口を清めなければならないので、量には注意して下さい。ひしゃくが小さいと苦戦を強いられます。ひしゃくの水を左手に掛け、ひしゃくを左手に持ち替えて右手にも水を掛けます。再び右手にひしゃくを持ち、くぼめた左手に水を注ぎ、その水で口をすすぎます。左手に残った水は捨てます。もう一度左手に水を掛け、ひしゃくを元の場所に戻して準備完了です。続いて拝殿へ移動します。
いよいよ参拝ですが、拝殿の前に立った人の動きを後ろから見ていると、「お賽銭入れて、鈴を鳴らして、柏手を二度打って拝む」というパターンが多いのですが、実際はどうなんでしょうか? 「二礼二拍手一礼」が正式と言いますが、物足りないのでさらに突っ込んで聞いたことがあります。
この正中、かなり重要な位置らしくて、拝殿の前を横切る時も頭を下げるのだそうです。余裕があれば、神職さんの行動を観察してみて下さい。「神様にオシリを向けるわけには」と後ろを向く前にまず端に寄ったり、「ゴメンねー、前通りますよー」と、会釈して通り過ぎる筆者の行動は正しかった訳です(笑)。ただ、混んでいる時期にここまできちんとできるかと聞かれると、返答に窮します。度胸試されますしね。
蛇足ですが、くれぐれもお寺ではなさらないように。仏前では手のひらを静かに合わせて合掌、です。
ちなみに、鈴は神社によってあったりなかったりするので、必須ではないようです。争奪戦を繰り広げなければなりませんし、鈴の下につけられた綱や布を振っても、うまく力が伝わらないなんてのは日常茶飯事ですから、ない方が気楽ですね。
絵馬には恥ずかしがらずに堂々と志望校の名前を書いてしまいましょう。その程度の度胸は必要です。ただ、何校も列挙するのは頂けません。本命さえ受かれば万々歳ですから、そこまで欲張るのはどうかと。
またおみくじは自粛した方が精神衛生上よろしいかと存じます(経験談)。
代参の場合、予め「○○神社のお守り欲しい?」と確認しておきましょう。気持ちは嬉しくても、数が重なるとさすがに困惑することしきり。あくまで本人に自発的に行かせるのが正攻法です。試験の結果を聞くのも厳禁。聞き出せるほど親しい間柄なら、本人から報告してくるはずです。ストレスは増えますが、ここは我慢我慢。特に「受かった?」という聞き方は、相手にもよりますが、ダメだった場合相当傷つけてしまいます。受験生本人が一番敏感になってますから、緊張を解きほぐすのが周囲の仕事ですよ。
そして春。合格できた場合だけでも構いませんから、お礼参りを忘れなく。頼むだけ頼んで結果報告をしないのは変だ、というのもありますが、学校の先生・友達・家族など、協力してくれた人々に感謝する絶好の機会なんですよ。ですから、周囲に「ありがとう」のひとことをお忘れなく。