所在地:岡山県玉野市
交通:JR宇野線・八浜駅下車
(傾向)相性かも知れませんが、本当に腰が引けてました。
(対策)デカイ態度で事に臨む?
快速マリンライナーや琴平行き各駅停車など、岡山駅から香川県へ向かう特急以外の列車に乗り、茶屋町駅で一度下車。ここで宇野行きの各駅停車に乗り換えます。ここから先は1時間に1本しかない盲腸線(=終点で行き止まり)なので、時刻表などで事前に接続状況を確認しておいて下さい。
八浜駅は無人駅。ホームに降り立ち、歩道橋を渡って岡山行きのホームに移動します。するとその先に県道405号線がありますので、右(西方向)に進みます。200mほど進むと、前方にうっそうとした小高い森が見えてきます。これが硯井公園と硯井天満宮。この森に沿って続く道を、時計回りに回り込むと入口に着きます。
鎮守の森の中にある神社、と書くと聞こえは良いのですが、至る所に蜘蛛の巣があり、虫もあちこちを飛び回っていたので、正直言ってかなり怖かったです。本殿の左側から裏手に回り込み、高い壁越しに小さな本殿の存在を確認したところで引き返しました。
山の中ではなく、あくまで小さな丘の上ですが、最初から帰りたいモードに入ってしまったのは非常に珍しい体験です。
再び駅のホームに到着。
岡山県南端に程近いこの地まで来て、瀬戸内海を見ずに戻れるか!と思いきや、終点の宇野から高松まで、
ちなみに、宇高「国道」フェリーという変わった名称は、その航路が国道30号線の一部であることに由来します。瀬戸大橋は国道30号のバイパス。道路より航路の方が主体なんです。片道390円と安いし、乗ってみても面白いと思いますよ。
(傾向)意識しないと存在すら見落とします。
(対策)移動の途中では気がつかないので、天満宮への分岐点で立ち止まるべし。
天満宮を出て県道405号線の反対側をよく見ると、道路の脇に「硯井の井戸」と書かれた小さな柱が立っています。
そこで道路をはみ出し、石垣と道路に挟まれた1mほど低いエリアに下ります。足元が土なので雨上がりには歯が立ちません。
道真が船で瀬戸内海を渡り、大宰府へ向かう途中のこと。砂浜にもかかわらず真水が吹き出している場所があったので、道真は硯に水を汲み、「海ならず...」の和歌を書いて地元の人に与えました。後にそこを井戸とし、近くの丘の上に天神を祀りました。
地元ではこのように言い伝えられており、「硯井」の名前はこの言い伝えに由来します。
浜辺だった頃の面影はありませんが、井戸は現在でも残り、静かに水をたたえています。しかし水面には落ち葉が浮かんでおり、汲み上げて墨を摺るにはさすがにためらわれる現状でした。