所在地:岡山県津山市
交通:JR
ごんごバス・天神橋バス停下車
ごんごバス・東新町バス停下車
(傾向)事前調査が水の泡。
(対策)バス停が復活するまで、歩くか車を使いましょう。
津山市はB'zの稲葉浩志とオダギリジョーの出身地。そのため、ゆかりの地を巡礼する旅がB'zファンの間で行われており、津山市も観光資源として認識している節があります。
東津山駅の近くに稲葉浩志の実家である化粧品店がありますが、駅東の焼肉屋で左折し、次の角を右折と、少々分かりにくい場所にあります。ファンの手になるレポートを読むと、稲葉氏の御母堂様が熱烈大歓迎してくれる上、商品を買えば大量におまけがついてくるとのこと。観光協会のサイトは、訪問は遠慮して欲しいと言わんばかりの書き方だったんですけれど、実情とはものすごい温度差がありますね。
お兄さんは和菓子屋の社長ですが、オンラインショップの商品案内を見ていると、普通に食指が動きました。口コミ情報も「日持ちはしないがおいしい」と、おおむね好意的なもの。
津山駅と東津山駅を結ぶ国道53号線に、天神橋が架かっています。もう少し東寄り(天満宮により近い場所)に新しい橋を架けている最中なので、開通すればアクセスが楽になりますね。まずはここを目指します。
東津山駅正面の道を北に直進し、最初の角で左折。東津山駅口バス停に到着。天神橋バス停は津山駅方面からの路線(下手をすると観光地をあちこち迂回する)しか停車しないので、一筋北の東新町バス停で下車します。
ところが、城東町町並み保存地区が電線地中化工事で通行止めになっていることを理由に、東松原から先のいくつかのバス停は素通り扱いになっていました。運転席後部に掲示された路線図の横には貼り紙はあったものの(それでも座る位置によっては気がつかない可能性大)、それは沿線のバス停やウェブサイトにも掲示すべき事柄でしょうが(怒)。
問題の区間に入った途端、運転手は黙って自動案内の装置を切り、おもむろに路線を変更。そのまま国道53号線を一気に走り抜けます。もちろん天神橋も無視して通過します。
元の路線に戻り、自動案内が復活したところで降車ボタンを押し、急いで下車。やっとの思いで国道53号線まで引き返してみれば、天神橋ははるか後方に見えます。川の向こうに見えるのは作陽高校。
……これって、駅から普通に歩いた方が早かったんじゃない?
コミュニティバスは地元の人の足なのに、バス停の移設も行わないで1年間も一部区間を飛ばしたら、お年寄りは困らないのでしょうか……?
あまりに空しくなったので、保存地区を経由するルートに戻る。うーん、小京都の割にはあんまり風致地区っぽくないですね。
飛騨高山のさんまちや金沢のひがし茶屋町を実見した身としては、普通の民家が多い印象を受けます。中には「京都なら間違いなく条例で規制されるな」と思える、新興住宅地にありがちな洋風の住宅まで。
美作国に赴任していた父菅原是善が病気になり、少年時代の道真が遠路はるばる見舞いに訪れた。地元の人が道真との別れを惜しんだので、道真は身代わりに自分の木像を造らせた。その木像を祀ったのがこの神社の起源で、当地に8日間滞在して出発したから「八夜御出村」、略して「八出」の名がついた、との由。
実際には、是善はずっと京都勤務で、岡山県に限らず現地赴任はしていないようです。
現在の本殿は、17世紀前半に津山藩主が建てたものです。しかし、まるで民家と畑の間にいきなり境内があるという感じで、城下町の守護神というよりは、地元の鎮守社にしか見えません。
一応、きちんとした臥牛は存在します。
座り込んだまま首を大きく後ろに回し、真後ろを凝視しています。相当体の柔らかい牛だと見受けました。
(傾向)基本的には酒の肴。
(対策)これだけのために現地に行く必然はないものの、食べる価値はあります。
津山のB級グルメとして最近話題になっているのが、ホルモンうどん。
外食でハズレを引くと逆にストレスが溜まるので、事前調査を試み、候補に残ったのは2店。津山駅前の店は定休日でしたので、東津山駅から少し西に歩いたところにある「お好み焼き くいしん坊」を訪れました。ごんごバス・イーストランド前バス停のすぐ近く、ショッピングセンターの向かいにあります。
注文を受け、目の前の鉄板で店主が手早く調理します。訪問前日に掲載されたプロのライターによる紹介記事の話をすると、「取材が多過ぎて、どれだか全然分からない」とのこと。
ついでに書くと、近所にイナバ化粧品店があることは認識していても、定休日までは把握していなかったご様子。どこまで本業に専念してるんですか……。
もとがビールの肴だけあって、味付けはやや濃い目。
ホルモンはさまざまな部位をミックスして使用しています。うどんはスーパーで家庭用に売っているもの。
焼うどんと考えると、どうしても割高な印象は拭えませんが、味は充分納得できるものです。ごちそうさまでした。
脂身が多くて食感がプリプリのホソ(小腸)が気に入ったので、焼肉屋で再会したくてたまらないのですが、そういう店は単価が高いので、ジレンマに陥っている昨今です。
それにしても、津山を観光地として見た場合、違和感を覚える体験が目立ちました。
東津山駅(無人駅)に地図も観光パンフレットも見あたらない。
駅前のタバコ臭い交番でバス停の場所を聞くと、「こことここにはバス停がありますけどね」と住宅地図を出される。
バス停の通過に関するアナウンスが、走行中にも一切ない。
江戸時代の町屋敷が何軒か無料公開されていたので試しに入ったら、こちらから声を掛けるまで、目の前を通っても知らぬ顔。
津山駅前の観光案内所なら、まだまともな対応が期待できるのでしょうか。あれが土地柄だとしたら、かなり考えさせられます。