山陰亭

 道真ゆかりとされる食べ物に関する雑談を少しばかり。どちらも道真が左遷された時、見かねて差し出した食べ物に由来するとか。説明が分かりやすいですね。

 まずは大阪のあわおこし。現代風に表現すると、パフ状に加工した粟や米を飴でコーティングして固め、長方形に切り分けた菓子。スーパーでも売ってますが、土産物という印象が強いです。浅草名物雷おこしのほうが歴史は古いとか。
 これに似たものとして、一粒一粒がバラバラのポン菓子があります。業者さんが車でやってくると、米と砂糖と交換でできたてのポン菓子をゴミ袋一杯にもらえたのですが、もう駄菓子屋でしか買えないかもしれませんね。それにしてもあのポン菓子製造機の出す音はすごかった……、すわガス爆発かと焦ったことありますよ。

 そして福岡は太宰府の梅ケ枝餅うめがえ もち。もちもちとした衣をまとったつぶ餡入りの焼き餅です。お土産としても有名ですが、水蒸気で蒸れて潰れるのか、箱で買うとべちゃっとなって悲惨。食べる分だけ求め、できたてを歩きながら食べる。とにかく熱いけどサメ肌の皮がいい感じ。冬場にどうぞ。さすがに夏場は相性悪いです。作りおきを出されるし、餡の甘みが口に残って食後に水を飲んでしまいました。

梅ケ枝餅(4KB)
梅ケ枝餅

 各店舗がそれぞれ製造・販売しているので、皮や餡にかなり違いがあるそうです。数をこなせない観光客はついつい行列の後ろについてしまうのですが、京都特集で餡入り「八ツ橋」を試食して比較した雑誌記事に倣い、食べ比べサイトを立ち上げようという方はいませんか? 実用性はありますよ。

 社務所特別仕様は2個の底面を餡で貼りあわせたもの。面白い……、けどボリュームありすぎ(笑)。

社務所仕様の梅ケ枝餅セット(7KB)
社務所仕様の梅ケ枝餅セット

 裏バージョンによもぎ入りもあります。茹でたよもぎを冷凍して保存しておき、必要に応じて解凍し、皮に練り込むのですが、必要量が確保できないために市販はされていません。あくまでも自家消費用です。知人に依頼して少し焼いてもらったことがありますが、代金を支払わないことが条件でした。普通のよもぎ餅のように自己主張せず、ほのかに漂う謙虚な香り、なかなか良かったです。

 あるラジオ番組で、観光地のガソリンスタンドの従業員が電話で御当地案内をするというコーナーがあったのですが、太宰府の時、従業員が「(梅ケ枝餅には)梅が入ってます」とのたまいました。納得する金魚鉢の面々。ツッこむ視聴者。餡と梅干しのマリアージュ、試したら面白そうですが……、私はやりません、洋菓子派ですから(笑)。

 太宰府でしか扱っていなかった梅ケ枝餅ですが、博多駅でも売られるようになりました。九州物産展によく登場するし、大阪天満宮の天神祭に屋台が出たりと、近年赤福あかふく(大阪でも買える伊勢名物の餡ころ餅。新大阪駅でもよく出ており、関西土産として重宝される)化しています。ただ、やっぱり焼きたては現地でしか買えません。一応製造実演はしているのですが、焼き上げから消費者の手に渡るまでの数分間で皮の食感が変わるので要注意です。

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