所在地:大阪府
交通:京阪電鉄バス・佐太天神前バス停下車
(傾向)今じゃ立派な住宅地です。
(対策)普通は劇場に足を運ぶもの。
バス停は京阪電鉄の守口市駅と寝屋川市駅を結ぶ路線の途中にあります。そこから国道1号線を京都方面へ進み、左の脇道へ入りしばし直進。すると神社の裏手に着いてしまいますが、反対側に参道があり、境内は意外と広いようです。本殿に掛けられた天神縁起の額が気になったものの、高過ぎて文字までは読めず残念。
臥牛はオシャレに赤いマフラーを巻いていました。
淀川沿いには天神社が数多くありますが、ここは「菅原伝授手習鑑」佐太村(歌舞伎では「賀の祝」)の舞台です。
父親の70歳の誕生日パーティーが、長男夫婦は旅に、次男夫婦は勘当、新婚の三男は切腹と、一家離散へ展開する話なんですが、すり鉢ごとよろめく新妻に兄嫁が恐れおののく文楽の演出、すごく面白かったです。
歌舞伎だと13代片岡仁左衛門が70歳になった時、息子3人を従え古稀の祝いを舞台でしたことがあったはず……、と資料を見ると確かにありました。1973年8月の南座。梅王が我當、松王が孝夫(15代仁左衛門)、桜丸が秀太郎と次男三男が逆転してますが、より適切なキャスティングを選んだということでしょう。
(傾向)なぜか神社より印象に残る。
(対策)目指せ御開帳。
佐太神社の手前に「菅相寺」といういかにもそれっぽい名前の寺がありました。あいにく境内は工事中だったんですが、その通りでした。本尊は平安中期の十一面観音で、観音様だけに開帳は33年に1回。
ただ単なる神宮寺でもないようで、江戸時代に真言宗から曹洞宗に改められて以来、淀城主永井家の菩提寺となっていたそうです。住職曰く「よく他所から人が来るんですよ」。……それって仏像鑑賞に、ですよね?