所在地:京都市伏見区御香宮門前町
交通:近鉄京都線・桃山御陵前駅下車
京阪本線・伏見桃山駅下車
京都市バス・御香宮前バス停下車
(傾向)良いところまで盛り上がってはみたものの、最後の最後にすっぽ抜け。
(対策)幕末ファンでもないし、まあいいか。
京都伏見は言わずと知れた酒どころ。そして坂本竜馬ファン垂涎の町……、なんですけど、居酒屋で「烏龍茶の人!」と威勢良く手を挙げ、最近まで池田屋(京都市中京区、現在は跡地)と寺田屋を混同していた筆者にはさして重要な動機付けにはならないのでした(苦笑)。酒蔵が並ぶ街並は、変に観光地化されておらず、風情がありますよ。
駅の改札を出て商店街に背を向け、ひたすら東へ坂道を登ります。すると左手にある大きな神社が
室町時代、数年前に夢で見たのと同じ図柄の天神画像を贈られた僧侶が、寺の中に祀ったことがその始まりとか。渡唐天神か
この神社のもう一つのお楽しみは、本殿手前の手水。地下から湧出する天然水のお持ち帰りが自由にできるのです。貞観4(862)年に湧き出したと言いますから、道真が18歳で
地元の人々も手慣れたもので、車に積んで来たポリタンクを地面に置き、じょうごにホースをつないだ装置を自作して水を汲んでいました。ペットボトルならまだしも、ポリタンクを取水口に当てて中腰の姿勢を取り続けると、満タンになるのを待っている間に、腰を痛めてしまうからなのですね。
全てを金銭的価値に換算する資本主義社会において、商品ではない良質な水を飲めるなんて、何という幸せ(悦楽)。
気を良くしたついでに、社務所で由緒書をリクエストすると、有料との事。受益者負担の考えからすれば、確かにそうなんですが、由緒書って「あれば便利だが、なくてもさして困らない」レベルのものなので、ちょっと複雑です。
境内を抜け、昼食は少し足を延ばして鳥せいにて。定番の「とりめし定食」を選んだものの、今一つピンと来ず。オプションで粕汁を付けられるのですが、お酒以上に酒粕は持て余すので、あえなくパス。隣のオジさん2人組のように、焼鳥と日本酒で居酒屋状態にしてしまうのが正しい使い方なんでしょうね。
入場無料に引かれ、黄桜酒造のカッパギャラリーにも寄り道。広告に使ったカッパのイラストを展示するギャラリーですが、カッパそのものの展示もあり、怪談だの妖怪だのが苦手な筆者は、少なからず腰が引けます。しかし、あえて詳細は書きませんが、ここで「道真さーん、何もこんなところで……」と、すこぶる怪しい笑いをかみ殺した人間は、世間にもそうそうおりますまい(笑)。