山陰亭

白潟天満宮(9KB)
白潟天満宮

所在地:島根県松江市天神町
 交通:JR山陰本線・松江駅下車

像でいちびる

像でいちびる

(傾向)それで一回見ればそれで充分、になる訳か。
(対策)サービス業は商品以上に対応が大事。

 以前から興味はあったものの、松江と振られて「小泉八雲」「不昧公ふまいこう」「ぼてぼて茶」の3語で終わってしまうボキャブラリーの貧困さ。一度団体で行く機会はありましたが、予算の面で折り合わず。いざ行こうと思って少し調べてみると、新幹線で岡山に出て、そこから特急に乗り換えて合計4時間とな……? 遠すぎ。フトコロと相談して夜行バスで手を打ったものの、消灯時間が6時間もないので、寝不足もいいところ。とにかく中途半端に遠い。夜行バスは7〜8時間かかる路線でないと使えない気がします。帰りは夕方発の昼行便を使いましたが、1時間ほど早くなる分そちらの方が楽でした。観光バスで団体旅行できる人なら大丈夫でしょう。

 朝6時前に松江駅前に放り出され、いささか時間を持て余す。とりあえず西の方へ線路に沿ってダラダラと歩く。つまりとにかく歩いていたら天満宮に着くのですね。とりあえず撮影でもするか……などと寝ぼけた頭で考えていると、社殿内部から突然響く大音響。目も覚めますがな。エライ朝早くからドラムの練習してるのね〜、と本気で思ったんですが、正しくは朝のお勤めでございました。

臥牛(9KB)
臥牛

 恒例の臥牛です。筋骨隆々のリアリズム追求型なので、真横から見るとちょっと怖いです。へたり込んでやる気まるでなしって感じは全然受けません。ちょっと刺激すれば、のそっと起き上がりそう。

 忘れずにチェックしておきたいのが、境内にある「おかげ天神」という石像。社殿内部には道真さんを描いた額が何枚か掛けてありますが、この石像と同じ構図の額もあります。それをわざわざ立体化したのは、白い布を濡らしてピカピカに磨いてお祈りして下さいね〜。とのココロ。
 この人形、美豆良みずら頭に筆と短冊ってことは、亀戸天満宮にもあった「5歳菅公像」ですね。でも根がヘソ曲がりなので、斜めから見る。短冊が長〜いカマボコのようだ(笑)。

おかげ天神(8KB)
おかげ天神

 11歳で初めて漢詩を詠んだことは道真さん御本人が「月夜に梅花を見る」の自注で断っているので本当のことなんですけれど、5歳で和歌を詠んだかとなると疑問含み。早熟っぷりを示すと喧伝される逸話でありながら、天神縁起にも出てこないし。
 今、神道大系の北野が手元にないので、江戸時代の一例として尾崎雅嘉(1755〜1827)の『百人一首一夕話ひとよばなし』(岩波文庫、1972年)を読んでみたのですが、道真伝にあたる前半部分は天神縁起の焼き直しのようで、やはり記述はなし。いつから出てきたのか、発生時期を追いかけてみる価値はありそうです。

 最後に愚痴を一つ。「宮司さんに名刺出したら返された〜〜〜!」 荏柄天神社以来久々の仕打ちにヘコむ。不審がるのは分かりますが、せめて後で黙ってゴミ箱行きにして欲しい。悔しいのであえて書きました。市民の皆様には申し訳ありませんが、次回島根県に行く時は県庁所在地を素通りすると思います。

▼ 末尾へ▲ 先頭へ


トップこのサイトについて3分で読む菅原道真みちざねっと・きっずFAQ
苦しい時の神頼み普通の人のための読書案内漢詩和歌快説講座作品一覧「研究文献目録」補遺

(C)1996-2024 Makiko TANIGUCHI. All rights reserved.
http://michiza.net/jtp/jtpsrkt.shtml